レベルアップしたら音が鳴る仕組み作ってくれないかな。
まずは、スライムから登場して、どんどん強くなってくる敵が順番に現れてくれないかな。
そんな人生をゲームに例えたい妄想はこれまで幾度もしてきました。
ただ、そのたびに、人生そんな甘いもんじゃないかと諦め、まわりに流され、生きてきたのがこれまでの僕の人生です。
今回は、そんな人生はゲーム理論を頭の片隅で考えていた僕が出会った『人生は攻略できる(著:橘玲)』について、感想を交え、紹介していきます。
この本を手にした理由も、先ほど述べた人生というゲーム攻略することはできないかなと考えたことからです。
人生に攻略法はあるのか。あるのであればその攻略法を見つけることができたのか。
攻略法を見つることができたのであれば、これから僕はどのような人生を送っていくことになるのでしょうか。
この本でわかること
- RPGゲームの目的に世界平和があるように人生ゲームの目的は幸福になることである。
- 幸福を達成するには3つのダンジョンを攻略する必要がある。
- 3つのダンジョンとは「お金」「仕事」「人間関係」である。
- 3つのダンジョンを攻略するための地図を示してくれる。
すごく抽象的に書きましたが、この本では、人生というゲームの目的を定義づけることから始まり、それぞれの攻略の地図を教えてくれます。
地図を使って、どう進んでいくのか。
行きついた先にどんなものが待ち受けているのかは、あとは自分次第という感じでしょうか。
「お金」「仕事」「人間関係」
こうした方がいいと教えてくれますが、最終的に仕事を選ぶのも、パートナー・友人を選ぶのも自分次第です。
人生を考えるきっかけになる本であると感じました。
人生というゲームの世界観を知る
まず、人生というゲームをプレイするのであるから、世界観を知っておかないといかなければなりません。
ゲームに例えると、ドラクエやファイナルファンタジー、テイルズといったRPGゲームです。
最近のゲームでは、世界観が最後の最後まで分かりにくいゲームもたくさんあるけれど、もっと簡単に、「勇者として生まれ、魔王に支配された世界から解放する」という程度の初期のRPGのようなテーマで人生について考えていくようにしましょう。
人生というゲームにおけるゴールは『幸福』である。まずこれが、本書で定義する人生のゴールです。
ただそうはいっても、幸福の定義は人それぞれ違うのだから、「このようにすればあなたは幸せになれる」と明言することは難しいです。
仮に明言できる人がいるとすれば、それは詐欺師かどこぞのインチキ占い師くらいでしょう。だから、幸福を達成している状態というのをさらにかみ砕いて、『自分から進んで、好きなことを夢中で楽しく取り組んでいること』と行動目標に置き換えてきます。
本書で、幸福の定義が現在進行形の「取り組んでいること」と定義付けられていることも着目する点かと思います。
つまり、幸福とは行動自体であって、結果によらないんだなと僕は感じました。
「自分の幸福を決めて取り組んでね。」では結論にならないので、本書では幸福を支える3つの土台として、人生において幸福の基礎となり、今後も変わることがない普遍的なものが紹介されています。
それは、
- お金
- 仕事
- 愛情・友情(人間関係)
この後の章では、「お金、仕事、人間関係」がなぜ必要か、それぞれをどういう考えで取り組んでいくのかということが紹介されていきます。
ただ、具体的にこうやればいいという方法はないので、そこは自分で考えたり、他の本を読んでみたりすることが必要になります。
このまま、それぞれの攻略に入っていきたいですが、最後に、世界観を知るために幸福の『自分から進んで、好きなことを夢中で楽しく』について一つだけ、共通認識を持っておくようにしましょう。
「好きを仕事に」というけど、好きかどうかはやってみないとわからない。
ということです。
トライアンドエラーを繰り返すしかないし、最初は気が乗らなくても、やっていくうちに好きになるということもあります。
また、得意なことだから、やれる。やれるからどんどん好きになるということもある。
何がやりたいかわからないという場合は、まず得意なことは何だろうから考えていくことをお勧めします。
得意なことであれ、好きなことであれ夢中でできるのはそれは伸ばしていけばいいです。
反対に、長時間やっているもので、夢中になれない、苦痛と思うものがあればそれは得意・好きではないということになります。
攻略1:お金
お金が大事なのは、お金から自由になれるから
「お金はいくらあっても悪いものではない」このようなお金の格言的なものはよく聞きます。
まず、お金とはいったい何なのでしょう。
お金は虚構であるとも言われています。
1万円札だって、それは1万円と決めたから1万円なのであって、紙幣そのもの自体にはそんな価値はないのです。
でも、僕含めみんながお金を求めています。
お金は何者で、なぜ求められるのでしょうか。
本書では、「お金は、自由を手にすることができるツール」として紹介されています。
お金のために嫌な仕事をやめるわけにもいかない。お金が無くなって住むところを失ったらどうしよう。
そんな不安もお金さえあれば解決されます。
お金があれば、何か嫌なことがあっても我慢ではなく、やめるという選択をとることができます。
人生観でも紹介したように、幸福を求めことはトライアンドエラーでもありますので、お金に縛られてトライアンドエラーができない状況はよくない。
だから、お金は必要なんだということになります。
お金の必要性がわかったところで、お金を攻略するためにはどうすればいいのでしょうか。
お金持ちの定義は簡単な公式であらわすことができます。
お金持ち = (収入 – 支出)+(資産 × 運用利回り)
この公式からすると、いくら収入が高くても毎月それを使い切ってしまってる人はお金持ちではありません。
お金を得ることと同時に、支出を減らすこと(自分に必要なものにお金を使うこと)も重要になります。
そして、資産×運用利回りもお金持ちの一部に組み込まれています。土地や不動産などもともとの資産があればいいですが、多くの人は資産を持ち合わせてないでしょう。
資産は、収入ー支出から少しずつ捻出していくしかありません。
運用利回りは年間5%とかでも高いと言われているものでもあります。だから少額で始めて行くことは非効率です。
これからか始めるのであればまずは労働(人的資本)による収入増を目指す方が重要になります。
最後に、お金を攻略するのマインドとして、売り手良し、買い手良し、そして使い手良しという三方良しを理解しないといけないということを紹介しておきます。ビジネスでは「win-win」と呼ばれることもある言葉です。
お金儲けは悪いことと思う日本人は非常に多いらしいです。
お金儲けが悪いのではなく、三方良し、win-winがないお金儲けが悪いだけであることを意識しながら、お金儲けに対するマインドを変えていかなければならないと紹介されています。
攻略2:仕事
ひとつのところにとどまらずにフットワークを軽くすることだ
次に仕事の攻略についてです。
先ほどお金の攻略でも紹介しましたが、収入を上げるために仕事は不可欠です。
一般的に、労働による収入では、長い時間を労働環境に身を投じること、そして多くの人を労働環境に投じることで収入増につながります。
本書は、ターゲットを学生に設定していて、これから働き出す人に向けてのメッセージが主なものとなっているので、すでに社会人の僕にとってはどうすればいいんだと思う内容も多かったです。
本書内容と僕の立場に置き換えた感想を交えて紹介していきます。
サラリーマンは絶滅危惧種でこれからはグローバルに仕事をしようが、本書の仕事に関する攻略の結論になります。
会社に属するという考えが、日本独自の労働環境であることはいうまでもありません。
さらに日本の企業は、失敗に対する制裁が非常にきついものがあります。
何も考えずに、計画もせずにやってみて失敗したということであれば失敗の責を負うことはしょうがないかもしれませんが、新しいことにチャレンジしてみて失敗したというの同様に許されない空気が異常に高いです。
これから仕事を選ぶ機会がある場合は、会社ではなく、自分がやりたいこと得意なことを中心に考えていくようにしていきたいものです。
ただ、僕は現在の会社にそこまで不満があるわけではありません。
その一方で、会社に収入がすべて固定されていることは危機であるように感じています。
グローバルな企業で働くことは、今からでは二の足を踏んではしまいますが、投資の格言に「卵は一つの籠に盛るな」とあるように、収入を会社の一つに限らず、ブログを中心に個で稼ぐというのをこれからも続けていきたいと思います。
このように本書では、お金に関しては具体的な事例がありましたが、仕事に関しては具体的にこうしろというものがあるわけではありませでした。
それはお金儲けのやり方がはじまから決まっていればみんなそれを実行するので、具体的な事例がないのは当たり前と言えば当たり前ですね。
仕事に対する考え方を、もっと軽いフットワークで飛び込もうという結論になります。
攻略3:愛情・友情
小さな愛情空間、友情空間、そして世界中たくさんのともだちを持っている。
最後は人間関係についての攻略です。
結局、人生はすべて人付き合いで決まる。
『嫌われる勇気(著: 岸見一郎、 古賀史健)』でも「すべての悩みは対人関係」として紹介されていて、悩みを完全になくすには完全なる孤独になるしかありませんが、完全なる孤独になるということがまずありえません。
一方で、人はひとりでは何もできなくなってしまうというのもこれまでの人生経験からもよくわかっています。
何もというと少し大げさかもしれないが、人との約束がない、人のための行動ではないというのはやはりどこかで無理が生じてしまいます。
僕の経験でいうと、土日のブログ執筆や勉強の時間がまさにそれです。
自分で決めたことなのに、さらに必要なことであることは分かっているのに、いざ土曜日の朝になるとソファでゴロゴロと過ごしてしまう。
これが、仮に人との約束であればどうだろうか、自分勝手にすることで他人に迷惑がかかることを考えると約束することが強制力となり、生活も豊かになっていく。
さて、話を本書の内容に戻しましょう。
僕の事例でも紹介したような何かするための現実世界で実際に出会う友達はここでは親友と定義しておきます。
これからの人生では、少人数の愛情つまり夫婦や子供、数人の親友、そしてたくさんのともだちが自分を豊かにするためにも重要になります。
仕事の攻略の中で、グローバルに生きていくことを紹介しました。僕自身、グローバルな仕事は送れていませんが、最近は在宅勤務、web会議が増えたことで日本国内ではありますが、働くエリアが広がったように感じます。
また、新規プロジェクトにおいては、いまだweb会議だけで実際にお会いしたことない関係者もどんどん人数が増えてきました。
これからは、一緒に仕事をしている仲間であるけど、実際にあったこともないし、親友になる関係でもないというともだちがたくさん見つけられます。
SNSも同じかもしれません。
こうした新たなネットワークとの付き合い方を考えていき、小さな愛情空間、小さな友情空間そしてたくさんのともだちがスタンダートになっていきます。
最後に、小さな愛情空間、小さな友情空間はなくすことができません。
結婚という制度においては僕も必要性を疑問視することもありますが、愛情というネットワークはこれからもなくなっていくことはないと思います。
人生の攻略法は見つかったか
人生の目標は幸福になることであり、幸福になるとは自分から進んで、好きなことを夢中で楽しく取り組んでいることとなります。
好きなことは人によってそれぞれでバラバラですが、その基礎となり人や時代によって変わらないものは「お金・仕事・人間関係」です。
これまでも各章で紹介してきましたが、このようなことが本書には書かれています。
この本から得たものこれからどうするか、そして最大の目標となる僕にとっての人生の攻略法は見つかったでしょうか。
まず、僕の人生で考えると、お金と仕事については、収入については現在も行っている副業をもう少し頑張ってみようという結論になりました。
結果が出てるかと言われると、まだまだです。めげそうにもなりますが、会社以外から収益があること、個で稼いでいくことを目標にまだまだトライしていきます。
あとは、本書ではあまり触れれられてませんが、支出の面に対して少し改善していきたいと感じました。
無理に節約するのではなく、自分に必要なものを十分に考えて、生活を豊かにしていきたいと思います。
最後に、人間関係については、かなり重症です。転勤の繰り返しで、愛情空間どころか友情空間も築くことができていません。
本書でも紹介されいますが、学校・地元という制度はこう言った面で考えると非常に優秀なものでした。
ただ、過去のことを嘆いてはいけません。
大人になってからの親友づくりが非常にハードル高いことは重々承知しています。
そういったコミュニティを探すのも大変ですし、いざ飛び込んでみても友情空間までの関係は築けないことの方がほとんどです。
これからをどう生きるか
本書を受けて僕のこれからの人生攻略チャートは、以下のようになります。
会社だけに頼らない収入基盤に向け、このままの道を進んでいく!!
ハードルが非常に高いことを理解して、友情(愛情も…?)空間を一から再構築する!!
あとはこれからをどう実現していくかは、トライアンドエラーでチャレンジしたり、他の本・知識を参考にしつつ具体的なイメージを磨いていきます。
おわりに
本書では、人生というゲームについて、その目標を幸福と定義づけました。
そして、「お金・仕事・人間関係」を幸福を支える基礎として定義づけました。
幸福を支える基礎となる「お金・仕事・人間関係」についてそれぞれの攻略法が紹介されています。
今回は僕の感想を踏まえて記載しているので、本書の内容はほとんどわからなかったかもしれません。
ぜひ、手に取って人生ゲームの道筋を再確認するとともに、それぞれの達成に向けた羅針盤を見つけてもらえればと思います。
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